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トレンドの先駆者!?あなたはご存知?

LONDONのヒーロー、CRAIG GREEN。

CRAIG GREEN 本人

皆さんは、CRAIG GREEN(クレイグ・グリーン)というブランドをご存知だろうか? 有名なセントラル セント マーチンズのファッション学科を卒業したロンドン生まれのデザイナー、CRAIG GREEN は、変化し続ける優美で 情熱を刺激するビジョンを掲げてメンズウェアをデザインし、2016年度の BFC/GQ Designer Menswear Fund を受賞した。 この賞は、英国で最も権威あるメンズウエアの賞である。 今や、CRAIG GREENはトレンドの先駆者と言える。ヒモがダラダラと垂れ下がる洋服の増殖が止まらない、2017年春夏ロンドンメンズは、 洋服のあちこちにヒモを取り付け、垂らしたり、結んだり、繋げたりすることでフォームが千変万化する、着る人に解釈の余地を残す「スポンテニアス(英語で『自由な』や『気ままな』の意味)」というトレンドをCRAIGが作り上げたと言っても過言ではない。そんなロンドン ファッション界のヒーロー、CRAIG GREENについて今日は紹介したい。


 

今後も目が離せない!注目のブランド

CRAIG GREENは、セントマーチンに入る前はポートレイトペインターを目指して、ファインアート(芸術的価値を専らにする活動や作品を 指す概念のこと)を学べる環境を探していた。そんな時に友人や学校見学で出会った在学生などの声により、セントマーチンに志願すること となる。入学後に、シルクスクリーン(木枠にシルクを張って印刷部分以外のシルクを乳剤で隠蔽しゴムベラを使って印刷物にインクをこす り落とす印刷方法)を使ったアイテム制作に熱中することとなり、アートとファッションの間を模索するのだが、当時を振り返るとアートと してもファッションとしても最悪だと自己批評している。その後、現在のコレクションを見て納得の通りWalter van Beirendonck, Bernhard Willhelm,Henrik Vibskovから強い影響を受け、Louise Wilsonによって才能が見出されることとなる。

2012年にL’Oréal Professionnel Parisでコレクションを発表し、クリエイティブ賞を受賞するなど若手ながらもその実力は有望視され、 TOP SHOPがスポンサーを務める若手デザイナー支援プロジェクト「NEW GEN」からのサポートを受け初の個展を催し、多くの称賛を獲得 する。そして、London Collectionで自身初となるSS15 Collectionショーを発表。2015A/W COLLECTIONでは80年代の気鋭フォトグラ ファーの代名詞となったNICK KNIGHTと共にキャンペーンプロジェクトを行い多方面からの話題性も更に高まっている。

ジェンダーを否定するステートメントで現状を打破しようとする CRAIG GREENのプレタポルテは、制服や実用性、ショーマンショップといっ た概念を徹底的に探り、テクスチャを微妙に変えて反復したストラクチャード ジャケット、流れるようなドレープで仕立てたトラウザーズを 送り出している。かつてないデザイン性を兼ね備える付加価値のあるブランドだ。 世界のあらゆる感度の高いショップにも多く取り扱いが増え始め、今後知名度も格段に更にあがることは間違いないだろう。 ちなみに、当店ではファーストコレクションから取り扱っている。

 

17ss、テーマは「ボーイスカウト」?

CRAIG が辿り着いたもの。

では、CRAIG GREENの17ss 最新コレクションを見てみよう。

今シーズンのインスピレーション源は、自身も幼少期に携わったボーイスカウトだ。厚手の布の裾にハトメを無数に打ち付け、ヒモを通すこ とでパーツとパーツをつなげた洋服は、少年たちが寝転がるテントのイメージ。さまざまなパターンの生地をヒモでつなげたり、離したりす ることで思い通りのフォームを作るスポンテニアスな洋服だが、そのヒモはダラダラと垂れ下がることなく、他ブランドよりもずっとクリー ンだ。これに続くのは、ヘムラインにマルチカラーのボーダーを加え、大きなスカーフでウエストマークする中綿入りのベストとハイウエス トのリラックスパンツを主軸としたスタイル。大きなスカーフは表と裏で色が異なるり、やはりヘムラインにはマルチカラーのボーダーを加 えている。体にグルグル巻き付けると、スカーフのさまざまな色は体を縦横無尽に駆け巡り、予想さえしなかったカラーブロッキングが現れ る。ベストに布を巻き付けただけというシンプルなスタイリングながら、さまざまな色合わせが楽しめるスポンテニアスなスタイルだ。体に 巻き付けたボディバッグは、スカーフ同様、つけ方次第で洋服のフォームを変える小道具としても機能する。

マチのないバッグは、少年たちの野外のコミュニケーション手段である手旗信号の旗から着想したものだ。作り込みと未完成、馴染み深さと新しさ、そして自由と制限、様々な二面性と戯れた末に、CRAIG がたどり着いたのは「忘れ去られていた美」。CRAIG は、寄せ集めた架空の伝統や慣習を解体し、手を加え ることで、そこに新たな意味を与え、まだ見ぬ記憶を紡ぎだしてくれる。皆さんも是非、CRAIG GREEN のコレクションを一度、身に纏ってみてはいかがだろうか?

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