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吉本天地が創るamachi.

本日は、今シーズンからの初展開ブランド、「amachi.」について書きたいと思います。


デザイナー : 吉本天地


(プロフィール) 1993年 アメリカ合衆国 カリフォルニアの山奥、エルクバレーに生まれ、ミュージシャンの両親の元幼少期を過ごす。 2000年 家族と共に渡日。高校卒業後、コレクションブランド数社にてパタンナー、ブランドマネージャーなど経験。 2016年 自身のブランド「amachi.」を立ち上げる。ブランド立ち上げに伴い、長野県の山奥に拠点を移す。 2017年3月 1st Collection となるCollection001を発表。


2シーズン目となる2018SS Collectionよりブランドの活動が

これから、日本の国の助成事業に選出される。 国内の生産背景との取組を強化し、コレクションの制作をする。


(ブランドコンセプト) アメリカの山間部に生まれ、アジアや欧米で経験を積んできたデザイナー自身の生い立ちや育ってきた環境で見てきたものをファッションに置き換え、「衣服・人間・自然の関係性」をテーマに日本の工芸や、優れた生産技術を背景としたものづくりを行なっています。

 

他のブランドにはない自然愛や地球へのリスペクトをすごく感じるブランド、「amachi.」。

そんな「amachi.」をもっと知る為にデザイナーの吉本さんにインタビュー致しました。


インタビューテーマ <amachi.と天地>

Q. 初めてコレクションが完成した時のお気持ちをお聞かせください。

A. ファーストが完成した時はやりたいアイディアやテーマが溜まっていたので早く次のコレクションを作りたいという気持ちでした。

Q. amachi.を製作するにあたり、大切にしている事と、逆に大切にしていない事はありますか?

A. 自然の美しさというのはカオスの中に存在する秩序ある複雑な関係性、一言で表すならば“森の秩序”だと思っているのですが、1着の服のなかにそれに近い美しさを閉じ込めることを目指しています。 そして、これだけ物が溢れる現代に新しく生み出す価値のあるものにするということを大事にしています。 逆に、効率や生産性は二の次になってしまうことが多いです。

Q. ご両親がミュージシャンとお聞きしましたが、amachi.の服作りにご両親の影響はありますか?

A. ミュージシャンであるという事と、両親の生活の両方から影響を受けています。 音楽に関しては、自分にとってファッションの音楽性みたいなものはとても重要で、毎シーズン映像の音楽を作ってもらっているアーティストとはデザイン前のコンセプトを決める段階からやり取りをしていて、コレクションを作るときには同時に音が存在しています。 両親の生活から、幼少期はアメリカの各地やアジア諸国、ヨーロッパへのライブツアーについて行っていました。旅先で見る様々な文化や人々の服装が今でもデザインソースになる事があります。

Q.テーマでもある「衣服・人間・自然の関係性」は、現在活動の拠点である、長野県の山奥でどのような影響をamachi.にもたらしていますか?

A, 長野のアトリエは山と深い森に囲まれていますが、人間の秩序が及んでいない原生林、人の手で植林された森、そして私たちが住んでいる農村が入り混じっています。 その間を日々行き来することで、人間と自然の境界線、関係性、そしてその間にある衣服がどのような役割を果たすことができるのか、ということを考える土台として長野での日常があるかもしれません。

Q.amachi. はとても自然に対しリスペクトを感じます。自然破壊や地球温暖化などの問題について何か思うことや意見をお持ちであればお聞かせください。

A. 私自身は環境問題に対して極端な意見を持つことは避けていますが、現代の都市で生活をしていると人間と自然が物理的、精神的にあまりに遠く離れていて、本来私たちが地球の一部であるということを忘れてしまう事には危機感を感じます。 先ずは私たちがamachi.として環境問題にどう取り組んでいくのかということが重要だと思っていますが、amachi.の服が誰かにとってそれを考えるきっかけになれば良いなと思っています

Q.ご自身の服づくりに影響を与えた、時代や文化、国や様式などがあれば教えてください。また、服づくりにおいて「これだけは譲れない」ということはありますか?

A. 私自身生まれが北カリフォルニアの山間部です。

そこは本当に山奥で電気もガスも水道も通っていないので全てを自分たちで作っていました。 住民の多くはアーティストで、ミュージシャンや画家、陶芸家など。国籍もアフリカ、メキシコ、アメリカ、日本など様々です。その頃の入り混じった文化が大自然の中に存在しているという特殊な環境は今の服作りの原点になっています。


Q.俗にいう人間の三大欲求である、「食欲」 「性欲」 「睡眠欲」について、現在のご自身の生活からの視点で、それぞれのもつ意味合いをお聞かせ下さい。また、その他に欲があればお聞かせ下さい。

A. ・食欲は自身のバランスを保つもので、長野には畑があり野菜を作っているので割とナチュラルな食生活になりますが、あまりにナチュラルだと現代的な感覚が失われていく気がするのでケミカルなものもとるようにしてます。 ・性欲に関して、セクシャリティというのはファッションの中でも大きなテーマかと思いますが、今は、自然の中で服を一切纏わずにamachi.の世界観を表現するビジュアル作りに興味があります。 ・睡眠欲に関して、なかなか実現できませんが太陽の動きに合わせた睡眠が取れたら理想だなと思っています。

Q. 好きな音楽や映画など、あれば教えて下さい。無ければその理由もお聞かせ下さい。

A, 最近はJimJames、BonIver、Bonobo、などをよく聞きます、あとはアイスランドミュージックは変わらず好きです。毎シーズンモデルをしてもらっているJanが所属するJan and Naomiもよく聞いています。

Q. 普段の生活において、ルーティーンにしてる事などがあれば教えて下さい。

A. 長野にいるときは森に入り、自然物のテクスチャーを観察しています。仕事上都内にいる事も多いですが、その時は散歩に出て都市の中に時折残されている手付かずのままの木や石を見つける事が好きです。

Q. 現代のファッションシステムに対して、不満や希望するものがあれば教えて下さい。

A. ファッションは様々な面で一過性の表現に陥りやすいですが、生産背景の衰退や環境問題への取り組みはもちろんのこと、表現にも、例えば10シーズン続けたときに1つの作品として再発表できるような継続性を持たせたいと思っています。

Q. もし、ご自身がファッションデザイナーでなければ、今何をしていると想像しますか?

A.隠花植物を専門とする植物学者

Q. 最後にamachi. を購入して下さるお客様に対してコメントお願い致します。

A.作った服を買っていただける事ほど嬉しいことはありません。 今作っている服はほぼ全ての服に刺繍など、私自身の手作業工程が含まれています。

1着の服から個々に何かを感じ取っていただけたら嬉しいです。

 

新進気鋭のブランド「amachi.」2シーズン目となる2018SS Collectionは現在、Wallace&Murronにて展開中です。

お時間のある方は是非、お越しください!


amachi.




Wallace & Murron

〒550-0014 大阪市西区北堀江1-16-18 TEL:06-6543-0052 FAX:06-6586-6652 mail:contact@wallaceandmurron.com URL:http://wallaceandmurron.com/


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